2024年9月現在、斎藤知事は百条委員会で2回目の尋問を受けるも自身の名誉を挽回できるような証言はできておらず、百条委員会の追求は厳しさを増すばかりとなっています。
兵庫県議会の各会派は「不信任決議案」の前段階と言える「辞職要求」を、維新の会を含む全会派一致で提出する方向で調整しており、知事は一段と孤立を深めることになります。
斎藤県政崩壊の足音が少しずつ近づいてくるなか、すでに次の兵庫県知事選挙に向け立候補を表明している候補者や、それを支持する政党が存在していることがわかりました。
本記事では他より一足早く、未来の兵庫県を特集したいと思います。
次の県知事候補者
9月に入ってから兵庫の地元メディア「神戸新聞」や、スポーツ紙の「日刊スポーツ」などが相次いで“ポスト斎藤元彦“を報道しました。
まずは名前があがった2名をご紹介します。
大澤 芳清(おおさわ よしきよ)
- 会派:無所属
- 推薦:共産党
- 擁立政治団体:憲法が輝く兵庫県政をつくる会(共産党県委員会や兵庫労連が母体)
- 名前:大澤 芳清(おおさわ よしきよ)
- 生年月日:1963年7月30日 61才(2024年現在)
- 出身:大阪府岸和田市
- 最終学歴:兵庫医科大学卒業
- 職業:医師(整形外科医)
大澤氏は兵庫県にある「尼崎医療生協病院」の現役医師であり、2018年5月より院長に就任しています。また、現在は同生協理事長や県民主医療機関連合会長を務めています。現在公約として「公益通報の窓口を外部に設置」「ハラスメント研修や相談体制の充実」「18歳までの医療費無償化」などを揚げています。
石丸 伸二(いしまる しんじ)
- 会派:無所属
- 名前:石丸 伸二(いしまる しんじ)
- 生年月日:昭和57年8月12日 42才(2024年現在)
- 出身:広島県高田郡吉田町(現:安芸高田市)
- 最終学歴:京都大学経済学部卒業
- 職業:政治家
本人が兵庫知事選に言及している訳ではありませんが、9月9日放送のMBSラジオ「上泉雄一のええなぁ!」でコメンテーターの高橋洋一氏が、斎藤元彦知事の「次」について「石丸伸二氏もある」と発言したことで注目が集まりました。石丸氏は安芸高田市長時代、政策に腕を振るうも議会と対立したことで有名です。仮に兵庫県知事に当選すれば、また新たなドラマが生まれるでしょう。
また、9月5日の「スポーツニッポン新聞社」によると、前明石市長の「泉房穂氏」の言葉として次の発言を報道しています。
『次の知事をまたしても中央省庁から』という動きがすでに始まっているようだ。今回は“総務省”のみならず、“経済産業省”の官僚にも声をかけているとのこと。マスコミ関係者などから具体的な名前も漏れ伝わってきている。
としており、今後も新たな候補者が出てきそうです。
斎藤知事は任期を全うするか?
斎藤知事が任期を全うする可能性は十分あります。
斎藤知事の任期は2025年7月31日までですが、斎藤知事を辞職(失職)に追い込むには多くのプロセスを踏むため時間がかかります。
現在の百条委員会の追求を見ていると斎藤知事の知事生命はそこまでもたないように感じますが、実際に斎藤知事を辞職(失職)に追い込もうとした場合6つのプロセスを踏むことが予想されます。
- 1.辞職要求
- 2.不信任決議案提出
- 3.不信任決議
- 4.県議会解散⇒総選挙
(知事が辞職せず議会を解散した場合) - 5.再度不信任決議案提出
- 6.不信任決議(2回目)
1つずつ見ていきましょう。
1.辞職要求
この記事を作成している9月10日現在、議会の各会派がそろって知事に提出をしようとしているのがこの「辞職要求」です。
この「辞職要求」は必ず提出しなければならないもではありません。
しかし先に「不信任決議案」を提出し決議された場合、知事に議会が解散させられてしまう可能性があり、当然百条委員会も解散となり現在までの審議がムダになってしまいます。
真相究明が遠のくのはもちろん、各県議も解散(失業)したくないのでまずは「辞職要求」という流れです。
2.不信任決議案提出
不信任決議案を提出するための要件は特にありませんが、成立(可決)するにはハードルが高いため、各会派とすり合わせて提出するのが一般的なようです。
3.不信任決議
議会に不信任決議案が提出されると決議をおこないます。
不信任決議の要件は次の2つです。(地方自治法第178条第3項)
1.議員数の3分の2以上の者が出席
2.出席議員の4分の3以上の者が賛成
兵庫県議会は定数が「86人」です。可決には最低58人の出席が必要で、仮に86人全員が出席した場合は65人以上の賛成が必要となります。
議会で不信任決議案が決議されると知事は次の2つの選択を迫られます。
1.辞職(または失職)
2.10日以内に議会の解散
過去に不信任決議がされたのは4例しかなく、「議会の解散」にいたっては過去に1度も前例がありません。
しかし百条委員会で斎藤知事は不信任決議による「議会の解散」の可能性を否定しなかったため、解散に踏み切る公算が高いと考えます。
4.県議会解散⇒総選挙
知事が議会を解散した場合、40日以内に県議会選挙がおこなわれます。
5.再度不信任決議案提出
知事を失職させるためには、新たな議会で再度不信任決議案が提出される必要があります。
6.不信任決議(2回目)
2回目の不信任決議の要件は次のとおりです。(地方自治法第178条第2項.3項)
1.議員数の3分の2以上の者が出席
2.出席議員の過半数の賛成
ここで可決されてはじめて知事は失職することにまります。
以上のことから、斎藤知事を辞職(失職)させたくても6つのプロセスに時間がとられ、任期を全うする可能性があります。
議会は百条委員会を続けたい
時間がとられるもう1つの要因として百条委員会があります。
斉藤知事の疑惑を追及するために百条委員会を続けるのであれば、議会や百条委員会の解散につながる「不信任決議案」は可決できないでしょう。
解散されたくない
議会にとって不信任決議の最大のデメリットは、可決した場合知事に「議会を解散」させられることです。
再度議会選挙となった場合は当然落選する議員も現れるため、現職議員の多くは不信任決議に前向きではありません。
そこで9月12日、兵庫県議会の全会派、全議員が一致して斉藤知事に「辞職要求」をおこなうことが予定されています。ただそれでも斎藤知事は辞職を否定すると思われます。
そこでいよいよ「不信任決議」です。ただ現在行っている百条委員会で真実を追求しようとした場合、9月の議会で不信任決議案を可決しない可能性もあります。
そうなると不信任決議案は来年に持ち越され、そこから6つのプロセスがはじまるため、斉藤知事が任期を満了する可能性が高まります。
まとめ
今回の記事は次の兵庫県知事候補の情報が出たため記事にしました。
また、百条委員会の今後や斉藤知事が任期を全うできるかも注目です。
今後もさらに候補者の情報が出てきそうなため、新たな情報が入りしだい記事の追記、新規作成を行っていきます。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。
<9/11追記>
9月19に兵庫県議会最大会派の自民党が「不信任決議案」を提出することがわかりました。