なぜ円安で値上げするの??【わかりやすく解説】
2022年3月より徐々に始まった円安は、2024年4月29日午前10時半ごろ、34年ぶりに1ドル160円を突破し日本の円安を象徴する形となりました。
この円安により、とうとう値上げの波ががわれわれ庶民の足元を濡らしはじめました。
帝国データバンクによると、5月に値上げを予定している食品は、大型ペットボトル飲料など「酒類・飲料」や、「加工食品」など417品目になる見通しです。
円安が値上げにつながる理由はいくつかありますが、ここでは大きな要因として2つ紹介します。1つずつ見ていきましょう。
- 輸入品の価格上昇
- インフレ期待の増加
輸入品の価格上昇
円安による輸入品の価格上昇が一番の値上げ原因と言えます。
特に日本は石油などのエネルギー資源の多くを輸入に依存しています。石油は燃料として使用されているのはもちろん、身近な物にも多く使用されています。
一部例をあげると、プラスチック製品、医薬品、化粧品、合成繊維、化学製品など、みなさんの身近にある物ばかりです。円安により石油の輸入価格が上昇するとこれらの物も値上げの対象となります。
また、近年はウクライナ情勢もあり、石油だけでなく天然ガスも含めたエネルギー全般が上昇基調をたどっています。
インフレ期待の増加
円安はインフレ圧力を生む力をもっています。価格上昇の予測や数値が市場に広がると、企業はその将来的なインフレに備えて、利益確保のため価格を上げようとする場合があります。
このような期待や数値に基づく価格上昇は便乗値上げと揶揄される場合もありますが、需要と供給のバランスを考えるとごく自然な流れと言えます。
まとめ
現在は円安による物の価格上昇が話題となっていますが、今後は賃金等の上昇によるサービスの上昇も予測されます。
さらに言えば今後日銀の政策金利上昇が金融業界にも影響を与え、日本全体がインフレ傾向になるでしょう。しかし現段階でネットで噂されるハイパーインフレのような事態は現実的には起こらないと予想します。
政府は、エネルギー価格の高騰の影響を受ける家庭や企業等の負担を軽減するための措置なども実施しています。
今私たちができる事は、過剰な情報に惑わされることなく、政府の政策に対して常に高いアンテナを立て、正しい情報で行動することが大切です。