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11月5日、ソーシャルオンライン経済メディア「NewsPicks(ニューズピックス)」にてビッグニュースが報じられました。
AI関連で注目されているスタートアップ企業「コアウィーブ(CoreWeave)」が新規株式公開(IPO)の準備を進めているという非公開情報の存在があることが報道されました。
すでにコアウィーブはIPOを主導する投資銀行から融資を受けていると報道されていただけに、IPOまで秒読み段階になったと言えそうです。
そこで今回は、GPUクラウドプロバイダー企業「コアウィーブ(CoreWeave)」について特集したいと思います。
上場はいつ?
コアウィーブ(CoreWeave)は2025年初頭の上場を目指しています。
新規株式公開(IPO)の主幹事として、「モルガン・スタンレー」「ゴールドマン・サックス」「JPモルガン・チェース」の3行を起用したとの報道もあり、IPOの足音は着実に近づいています。
コアウィーブ(CoreWeave)とは?
コアウィーブ(CoreWeave)は、2017年に設立された、米国ニュージャージー州に本社をかまえるAIに特化したGPUクラウドプロバイダー企業です。
GPUクラウドプロバイダーとは?
GPUクラウドプロバイダーとは、クラウド上でGPUの計算リソースを提供する企業のことを指します。
コアウィーブ(CoreWeave)の社歴
コアウィーブは、もともとAtlantic Cryptoという暗号資産のマイニングをおこなう企業でした。
マイニングには大量のGPUを必要とし、同社も例外なく大量のGPUを使用しマイニングをおこなっていました。
しかし暗号資産のマイニングは世界中の企業はもちろん、国家レベルで参入しているケースもあり競争が激しい分野でもあります。
そこでコアウィーブは関連企業が苦境に陥るなか、大量のGPUを武器に2019年、GPUクラウドサービス企業へと転身を果たしました。
そして近年のAIイノベーションによって同社の需要が高まり、コアウィーブの企業価値は230億ドル(3兆5000億円)と言われるまでに成長を遂げました。
年 | 出来事 |
---|---|
2017年 | 社名「アトランティック・クリプト」としてニュージャージー州のガレージで暗号資産のマイニングを開始。 |
2019年 | マイニング市場に見切りをつけ、GPUクラウドサービスを開始。社名を「コアウィーブ」に変更。 |
2021年 | Nvidiaの最初のエリートクラウドサービスプロバイダーに認定。需要増加に対応するための重要なパートナーシップを形成。 |
2023年 | 2.3億ドルの資金調達を行い、NvidiaのGPUを担保に事業を拡大。マイクロソフトと数十億ドル規模の契約を締結。 |
2024年 | 北米データセンター数を現在の14から28に倍増させる計画を発表。さらにヨーロッパ拡大に向けて35億ドルの投資を実行。IPOの準備を進めていると報道される。 |
コアウィーブ(CoreWeave)の強み
コアウィーブの強みは、Nvidia製の高性能GPUを「A100」から「A40」まで非常に広い範囲を大量に保有し、幅広いコンピューティングサービスを前例のない規模で顧客に提供していることです。
具体的な強みとしては次の4つがあります。
- 1.高性能なNvidiaのGPU
- 2.すぐれたスケーラビリティ(拡張性)
- 3.従量課金制による低コスト化
- 4.戦略的パートナシップ
1.高性能なNvidiaのGPU
コアウィーブはNvidiaの「H100」「A100」「A40」「RTX A6000」など、さまざまな高性能GPUへのアクセスをクラウド内で提供しています。
異なる高性能GPUを所有することで、クライアントの異なるニーズに合わせて最適なGPUリソースを提供できるため、クライアント企業は効率的に計算処理をおこなうことができます。
この速さと柔軟性は他社にはないコアウィーブの強みと言えます。
2.すぐれたスケーラビリティ(拡張性)
上記「1」で挙げた通り、コアウィーブはNvidiaの高性能GPUを多数そろえているため、各クライアントに必要なリソースを、必要に応じてスケールアップ、またはスケールダウンと迅速におこなうことができます。
このコアウィーブ特有のスケーラビリティは、計算能力を最大限に活用しながらもクライアントのコスト削減に大きく貢献しています。
これら効率的なリソース管理によって、コアウィーブは従来のクラウドプロバイダーに比べて3倍のコスト効率を実現していると言われています。
3.従量課金制による低コスト化
グーグルやアマゾンのような企業は、クライアントに対して1年間、または複数年の契約を要求することが多く、高額請求やリソースの無駄が発生していると一部の識者から指摘されています。
それに比べ、コアウィーブを利用するユーザーは、必要な時に、必要なだけのGPUリソースを利用できる従量課金制をとっています。
そのためクライアントは、プロジェクトの進行状況等により、使用するGPUリソースを調整することで無駄なコストを削減し、効率的な運用が可能となりました。
4.戦略的パートナシップ
コアウィーブはMicrosoftと2023年から2030年までの7年間で、約100億ドルのGPUリソースを提供する長期契約を結びました。
この契約によってMicrosoftはコアウィーブの優れたGPUを利用して効率的にAIモデルのトレーニングや推論を行うことができるようになりました。
また、Nvidiaはコアウィーブを“重要なパートナー”として位置付けており、コアウィーブの「シリーズB資金調達(総額320億円調達)」に出資しています。
GPUが枯渇している近年において、Nvidiaはコアウィーブに高性能GPUを優先的に割り当てているとも言われており、これらの戦略的パートナシップがコアウィーブの競争力を高め、強みとなっています。
株価上昇となるか?
金融市場に関するニュースを報道している「Hawk Insight」によると、マイクロソフトは2030年までにコアウィーブサーバーを利用するため、100億ドル(約1兆5200億円)を投資する計画だと2024年11月に報じています。
しかし、これより以前の2023年6月時点では、マイクロソフトはコアウィーブと“数十憶ドル“規模の同提携が結ばれており、わずか約1年で金額が莫大に膨れ上がったことになります。
この短期間での莫大な追加投資の背景には、近年急速に発達がすすんでいるAI(人工知能)によって世界的なGPU(チップ)不足が発生していることが関係しています。
これによく似た状況で急成長した企業があります。
この企業は2019年末には6ドル弱だった株価が、Bitcoin価格が高騰した2021年末にかけて30ドルを超える水準まで株価が高騰しました。その要因はマイニングによるGPU需要の増加だと言われています。
この企業は今ではAI銘柄となり130ドルを超える水準となりました。
この企業とは……そう、「Nvidia」です。
GPUが枯渇している現在、高性能なGPUを潤沢に保有しているAI特化「GPUクラウドプロバイダー」が、このタイミングで上場することは市場に対してとてもインパクトがあり、上場が予定されている2025年初頭には世界中の機関投資家、個人投資家が米国市場に注目することになります。
よって上場後の上昇も期待できると言えそうです。
コアウィーブの株は買えない?
株価の上昇が期待できるのであれば、投資家の方ならコアウィーブ株は欲しいところではないでしょうか?
残念ながら現在コアウィーブ(CoreWeave)株を取り扱う日本の証券会社は決まっていません。
さらに言えば、米国の株式市場にIPOしたばかりの米国企業を、日本の大手証券会社がすぐに取り扱う場合は限られているため、日本の個人投資家は米国市場での先行者利益を得られない傾向があります。
しかし、日本でも一部の証券会社では米国でのIPO直後から取引が可能な証券会社も存在します。
具体的には、次の証券会社はコアウィーブがIPO後、すぐに取り扱いを開始する可能性が高い証券会社です。
コアウィーブが買える証券会社
次の証券会社2社は、コアウィーブがIPO後すぐにコアウィーブ株の取引きができる可能性が高い証券会社です。(※IPO(新規株式公開)直後から取引を行う場合は事前の口座開設が必要です。)
この2社は米国市場の取引きを積極的に行う傾向があります。
その1例として、2024年6月14日に上場した大型IPO「テンパスAI:TEM」が米国NASDAQに上場した際の取引き開始日は次の通りです。
- moomoo証券 6月14日(IPO当日)
- マネックス証券 6月24日
それに対して日本の大手証券会社は次の通りです。
- 楽天証券 7月12日
- SBI証券 7月18日
- 松井証券 8月8日
以上のことから国内大手証券会社は、ネット証券ですら早くても1か月ほどはタイムラグがあることがわかります。
補足:moomoo証券の特徴としては、アプリが米国シリコンバレーで開発された経緯もあり、もともとは米国株を取扱っていた証券会社です。
まとめ
今回はAIに特化したGPUクラウドプロバイダー「コアウィーブ(CoreWeave)」を特集しました。
世界的なGPU不足を背景に、コアウィーブは潤沢なGPUの在庫によって世界トップクラスのGPU専門クラウドサービスプロバイダーになりました。
アメリカの週刊誌「TIME」によると、コアウィーブのCEO「マイケル・イントレーター」氏の発言として、次の言葉を紹介しています。
「ChatGPTであろうとMicrosoft Copilotであろうと、生活のどこかでAIを使用している場合は、CoreWeaveのAIインフラストラクチャを使用している可能性が高いです」
出典:https://time.com/6979628/coreweave/
以上のことからコアウィーブは鉄道や航空機同様、すでに世界の新たなインフラとなっており、知らず知らずのうちに人々の生活の一部となっていくでしょう。
企業としての成長も目を見張るものがあり、IPO銘柄としても魅力的な存在です。
今後のコアウィーブ(CoreWeave)の成長を願ってこの記事を終わりたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
コアウィーブのCEOとしてすべての業務を監督。ホワイトハウスでの円卓会議など、政策討論に積極的に関与しており業界での影響力が高い人物。
クライアントやパートナーと直接的に関与し、ニーズに合わせたコンピューティングを開発。コアウィーブの成長戦略に貢献する人物。
コアウィーブの技術的な方向性に影響を与える人物。